遠野病院基本理念
私たちは地域のニーズに応え、安心・安全で質の高い医療を届けられるよう努力し、優しく患者さんに寄り添い、笑顔のある病院にします。
行動指針
私たち遠野病院職員は“H3A”を心掛け、地域医療のために一歩踏み出します。
- Heart Warming(心を込めて)
- Aggressive(積極的に)
- Active(活動的に)
- Academic(学究的に)
1 県立病院間・他の医療機関及び介護施設等を含めた役割分担と地域連携の推進
(1)医療・介護・福祉の連携強化
- 地域医療福祉連携室における連携業務等の充実(前方・後方連携及び入退院支援の強化)に向けた運営体制の維持及び強化
- 紹介及び逆紹介の向上に向けた取り組みの強化
- 地域医療福祉連携室だよりの定期的な発行及び施設訪問等の再会
- 地域医師会等関係機関との情報共有及び相互理解の推進
- 遠野市医師会との合同カンファレンスの再会
- 入院患者の口腔ケアに係る遠野歯科医師会との連携推進
- 中部地域医療情報ネットワークの積極的な活用、並びに、遠野地区他施設における当該システム導入及び活用に向けた支援の実施
(2)地域包括ケアシステム構築への参画
- 「地域の医療と介護を考える会」運営への積極的な参画
- 地域包括ケア会議への積極的な参加
- 地域包括ケア病床の有効的かつ効率的な運用の推進
(3)圏域内県立病院との連携強化
- 圏域内会議での情報共有と各病院等の機能のあり方等に関する検討の継続
- 回復期患者等に係る基幹病院からの積極的な受け入れ
(4)地域との協働による病院運営等
- 地域懇談会(健康講演会)の再会(新型コロナウイルス感染防止に向けた開催方法等の検討)
- 市の広報やケーブルテレビ等を利用した診療体制などの積極的な情報発信
- 地域イベントへの対応検討
- 地域との協働による病院イベントの検討
- 病院ボランティア受け入れ体制の確立
- オープンホスピタルの再会の検討
- 地域各種団体との意見交換会の開催
- 病院改革プロジェクトチームによる地域との協働に係る取り組みの企画・推進
(5)新公立病院改革ガイドライン及び岩手県地域医療構想への対応
- 病棟運営に係る効率化の推進及び運営体制の継続した検討
- 病床利用率70%以上の維持(一般病床)
2 良質な医療を提供できる環境の整備
(1)チーム医療の推進
- 多職種カンファレンスの積極的な開催等による多職種連携の推進
- NSTや褥瘡対策チームなどの専門チームによる積極的な活動の推進
- 病棟薬剤業務の有効的かつ円滑な運営
- デスカンファレンスの継続開催
(2)医療安全管理体制の強化
- インシデント事例の共有と検証の推進及び防止対策の強化
- 医療安全対策に係る他病院との連携の推進
- 医療安全対策の強化に向けた業務の見直し
- 画像診断報告書の確認漏れ防止の徹底
(3)院内感染防止対策の推進
- 新型コロナウイルス感染防止対策の継続
- ICTラウンドの継続
- 感染防止対策に係る院内研修(教育)の充実と確実な実施
- 他の医療機関等との連携強化による感染防止対策の推進
(4)クリニカルパスの推進
- パス適用症例数の増加に向けた取り組みの強化
- 既存パスの見直しや新規パスの追加に係る取り組みの推進
(5)急性期入院機能の確保
- 紹介及び逆紹介の推進による機能分担と連携の強化
- 急性期病院としての看護必要度や在院日数の適切な管理の継続
(6)救急医療提供体制の維持
- 当直応援医師の継続確保及び当直医師等に対するサポート体制の強化
- 消防署(救急隊)との連携強化
(7)在宅医療の推進
- 訪問医療提供体制の維持
- レスパイト入院や在宅緩和ケア等に対応する地域におけるバックベッド機能の提供
(8)人工透析の維持
- 人工透析を担当する医師の確保
- 人工透析実施体制の拡充
(9)専門外来の実施
- 専門外来の実施に必要な診療体制の維持
- 専門外来に係る広報の充実及び患者の確保
(10)医療情報システムの活用等
- 電子カルテシステム及び各種部門システムの円滑な運営の推進
- 中部地域医療情報ネットワークの積極的な活用
- 院内グループウェアの積極的な活用による情報の共有と業務効率化の推進
- 県立病院診療情報共有システムの積極的かつ有効的な活用の推進
(11)業務の効率化に向けた取り組みの推進
- 業務の見直し及び各種マニュアルの更新等に係る継続した取り組みの推進
- 感染症病床業務改善ワーキンググループによる業務効率化
(12)患者満足度の向上
- 入退院支援(調整)の早期介入の推進
- 接遇の向上に向けた職場研修の実施等【プロジェクト】
- 患者サポート体制(相談窓口等)の強化【プロジェクト】
- 医療通訳ボランティアの積極的な受け入れ等による外国人受診者への対応の強化
- 患者療養(診療)環境の改善【プロジェクト】
- 外来患者待ち時間短縮に向けた取り組みの推進【プロジェクト】
- 病院改革プロジェクトチームによる患者満足度向上に向けた取り組みの企画・推進
- 看護ケアの質の向上に向けた研修及びカンファレンス等の実施
- オンライン面会の運用
(13)医療の質の向上
- 診療録管理に係る運用体制と管理手順の確立及び取り組みの推進
- データ提出加算算定用提出データを活用した診療情報分析及び退院サマリー作成率向上に向けた取り組み等の推進
- 看護部門の配置一元化に係る改善の継続
(14)病院機能等の積極的な情報発信
- 病院Webページの適時適切な更新及び継続した見直しの実施
- 報道機関等と連携した有効的な情報発信
- 病院事業年報の継続発行
(15)災害発生時への対応
- 災害発生時を想定したトリアージ訓練等の継続実施
- 災害発生時緊急連絡体制網や災害対応マニュアルの適時適切な見直しの実施
(16)新型コロナウイルス感染症への対応
- 新型コロナウイルス感染防止対策の継続と通常診療の維持
- 感染者のスムームナ入院受入れと感染状況に応じた病床運用
- ワクチン接種への積極的な対応
3 医師不足の解消に向けた医師の育成・確保と医師の負担軽減に向けた取組の推進(医師以外の医療従者を含む)
(1)医師等の確保
- 関係大学医局等への積極的な派遣要請
- 病院Webページ等での職員募集
- 病院見学、隣地実習、地域医療研修及び職場体験等の積極的な受け入れ
- 県立病院等間における業務応援等に係る積極的な要請
(2)勤務環境の改善
- 医師等の業務負担軽減に向けたタスクシフティングなどを含む取り組みの推進
- 医療クラークの業務内容及び医師事務支援体制の継続した見直し
- 医療勤務環境改善計画の策定
- 働き方改革関連法に関連する各種取り組みの推進
- AI問診システムの導入検討
(3)新専門医制度への対応
- 大学病院や基幹病院等が実施するプログラムとの積極的な連携
4 職員の資質向上と患者数等の動向や新規・上位施設基準の算定を踏まえた人員の適正配置
(1)人材育成
- 職員のキャリアデザインに応じた計画的人材育成への対応(少数専門職への支援強化を含む)
- 各種学会や研修会への積極的な派遣
- 圏域内人事交流(相互業務応援)及び派遣研修の推進
- 人事考課制度の有効的活用
- 特定行為看護師(在宅パッケージ)の養成
(2)働きやすい職場環境の整備
- 職員満足度調査(病院独自調査を含む)の実施と調査結果の分析活用
- ハラスメント対策の推進
- ワークライフバランスの向上等を目的とした病棟における2交代制12時間勤務の継続
- 職員一人ひとりの病院運営参加気運の醸成【プロジェクト】
- 病院改革プロジェクトチームによる職員満足度向上に向けた取り組みの企画・推進
- 勤務管理システムの適切な運用
(3)研修体制の充実
- 職場研修会の計画的な開催
- 中部地区病院職場研修会への積極的な参加
5 持続可能な経営基盤の確立
(1)病院事業運営の円滑な推進と評価等
- 病院事業運営方針の定期的な見直し
- 各部門におけるBSCの作成と評価の推進
- 岩手県医療計画及び県立病院等経営計画に対応した事業運営の推進
- 病院改革プロジェクトチームによる収支均衡に向けた取り組みの企画・推進
(2)収支計画策定による収支の進捗管理
- 収支計画の進捗状況に係る院内での情報共有及び収支均衡に向けた適時適切な計画の見直しと取組の推進
(3)収入の確保
- 診療報酬改定への適切な対応及び新規・上位施設基準取得に向けた積極的な取り組みの推進
- 算定漏れ及び査定減の防止
- 施設開放を含めたCTやMRI等高額医療器械の積極的な利用
- レスバイトや教育入院等の積極的な受け入れによる入院患者の確保
(4)費用の効率的な執行
- 業務改善に係る不断の取り組みによる超過勤務の削減
- SPDデータの有効活用等による材料費の抑制
- 全職員に対する経営意識の醸成による経費等の削減
(5)個人未収金の縮減
- 病院全体での個人未収金発生防止に係る取り組みの実施と計画的な回収の強化
6 患者さんの権利
患者さんには、医療を受けるにあたって、憲法が保障する基本的人権を尊重される権利があります。また、医療は患者さんと医療提供者がお互いの信頼の上で共同して取り組むべきものです。岩手県立遠野病院は、医療の中でこれらのことを実現することが何よりも大切と考え、ここに「患者の権利」を制定します。
- 病気にかかった場合は、誰でも良質で適切かつ安全な医療を公平に受ける権利があります。
- 医療を受けるにあたっては、一人の人間としてその人格や価値観などを尊重される権利があります。
- 病気、検査、治療、見通しなどについて、わかりやすい言葉で、納得できるまで説明を受ける権利があります。
- 十分な説明を受けかつ納得した上で、検査や治療方法などを自分の意思で選ぶ権利があります。
- 自分が受けている診断や治療について、他の医師の意見を求める権利があります。
- 自分が受けている医療を知るために、診療記録の開示を求める権利があります。
- 診療中に得られた個人の情報が厳密に保護され、また、自分のプライバシーが他人にさらされず、乱されない権利があります。
- 自分が受けた診療に対する異議・苦情を自由に申し立てる権利があります。
- 誰にでも、病院の関係法規や諸規程を知る権利があります。
病院からのお願い
私たちは、上に掲げた患者の権利を十分に尊重した医療に取り組みます。患者の皆さんにも次のような配慮をお願いします。
- 医師をはじめとする医療提供者に、自分の健康についての情報をできるだけ正確に提供してください。
- 医療提供者の説明に対しては、十分に納得できるまで質問してください。また、治療について納得し合意したことを守るのは、あなた自身のためであることも理解してください。
- 病院では、他の患者さん共々快適な環境で医療を受けられるよう、病院内での規則と病院職員の指示を守ってください。
- 薬は、医師から十分な説明を受け、指示を守り、正しく服用するように心掛けてください。
- 医師、看護師などの医療提供者と協力して、一日も早く良くなるように努力してください。